renです。
今回から何度かに渡って『目標達成に関するマインドセット(考え方、心構え)』について、お話ししていきたいと思います。
東洋哲学、西洋哲学、心理学、脳科学などの文献を読んだ結果、僕が日々実践し、多くの人にも同じように効果が期待できるであろう「目標達成に関する考え方」をシェアしていきます。
他のネット起業家が語るマインドセットの話とは大きく異なる内容のものになっているはずですので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。
目標を達成できなくて多くの人が悩んでいるという現実
ダイエットをする、禁煙をする、健康のためにジムに通う、英語の学習をする、資格試験の勉強をする、ネットビジネスの作業をする…
多くの人が理想の自分を目指して目標を立てるものの、なかなか期待通りに達成することができません。
例えば、新年を迎えて決意も新たに立てた目標を、1年間努力を続け無事達成できる人がどれほどの数いるのでしょうか。
そういった統計的な数字がデータとして存在するのかどうかは知りませんが、おそらく本当にごく少数の人に限られるのだと思います。
それが証拠に書店には「目標達成」や「自己啓発」に関する本が1コーナーを占めていますよね…。
そう、思うように目標達成ができなくて、みんな悩んでいるわけです。
そして、目標達成を難なくこなしている(ように見える)一部の人たちは、自分の理想とする未来に向けて一歩一歩進んで行っています。
その一方、いつまでも行動ができず、それゆえ目標達成もままならない人は、現状のままにとどまり、どんどんと不満や鬱屈とした感情を抱え込むことに…。
ここで質問です、あなたはこの2つのどちらの側に入りたいですか?
アルコール依存症患者が唱える「お祈り」の正体
アルコール依存症やその他依存症に悩む人たちは、その克服のためにまず初めに「ニーバーの祈り」というものを覚えることが多いそうです。
神よ、変えられることのできないものについては、どうか穏やかに受け入れられますように。
変えることのできるものについては、どうか変える勇気をもてますように。
そして、どうか、この2つを見分ける知恵をお与えください。
これは、アメリカの神学者、ラインホールド・ニーバーが残した言葉だと言われています。
もともとは教会での説教の中での祈りの言葉だったようですが、それは多くの人の共感を呼び、のちにアメリカ軍や依存症克服のための団体によって度々引用されるようになったようです。
アルコールに依存してしまうことにより、人は多くのものを失います。
健康、お金、仕事、信頼、時間…
飲酒によって引き起こされた過ちをいくら悔いたところで、過去を変えることはできません。
ですが、その問題に対して『これから自分がどう取り組んでいくか』に関しては、自分で変えられることなのです。
そして、この考え方は何も依存症を克服しようと努力している人たちだけに有効というわけではありません。
目標達成ができずに悩む人たちにも『極めて重要な考え方』を提供してくれていると思います。
その重要な考え方とは、『現状を正しく認識する』ということです。
「正しく現状認識すること」から得られる恩恵
物事は「自分の力で変えられるもの」と「自分の力では変えられないもの」の2つの側面を持っています。
そして、その違いをはっきりと区別することが『現状を正しく認識する』ことに繋がっていきます。
例えば、電車が何かしらの理由(悪天候や人身事故等)で運行がストップしたとします。
その時、駅員の方に鬼の形相で詰め寄って文句を言っている人をたまに見かけたりしますよね。
ですが、そんなことをしたところで復旧が早くなることはありませんし、お互い気分が悪くなるだけの非生産的な行為にしか僕には思えません。
次にネットビジネスの例で考えてみましょう。
おそらく多くの人はネットビジネスを始める前に「目標収入(月収)」を立てるのではないかと思います。
例えば、「3ヶ月後にはネットビジネスで月収10万円達成するぞ」とか「1年後には月収100万円を目指そう」とか。
ネットビジネスはれっきとした「ビジネス」ですから、数字を重要視するのも大事なことです。
また、目標月収を決めることでモチベーションが上がる作用もあります。
ですが、そういった数字はあくまでも『目安』に過ぎません。
仮に「アフィリエイト記事を100個書いたら月収10万円を得られる」とされる手法があったとします。
そこで自分が記事を100個書いた結果、期待した通りに月10万円という数字を得られるかどうかは、あなたの力の及ぶ範囲外になります。
分かりますか?
記事の質、アフィリエイトする商品の流行り廃り、経済状況、ライバルの有無…
結果というものは、様々な要因が影響した上で生まれます。
記事を100個書いて実際に得られる報酬は、5万円かもしれないし、8万円かもしれないし、あるいは20万円かもしれない。
つまり、自らがネットビジネスに取り組んだ結果として「いくらの報酬が得られるか」は、正確には「自分では変えられないもの」の範疇にあるのです。
ですが、多くの人は自分の立てた目標よりも数字が下回ると、ひどく落ち込み「自分には才能がないんじゃないか」とか「本当はもっと楽に稼げる方法があるんじゃないか」とか余計なことを考え始めます。
結果に対して反省し修正点を見つけることは大事ですが、ただただ感情に身を任せて悔やんでばかりいたところで何も得られるものはありません。
すでに出た結果に対しては、僕らが変更を加える手段はないのですから。
それよりも「自分の力で変えられるもの」に意識を集中させ、それに対して全力を傾けることの方がずっとずっと大事です。
先ほどからの例で言えば、思うような結果が得られなかったことを嘆く暇があるのなら、新たに記事を書き続けるとか、記事自体の質の向上に努めてみるとか、自分の力で変えられる部分はたくさんありますよね。
また、この考え方でいけば、自分が目標をちゃんと達成できるかどうか、つまり将来のことを過度に思い悩むことも「全く無駄なこと」であると改めて気づくことができます。
僕らは未来に対して力を直接及ぼすことはできません。
僕らの力が及ぶ範囲はあくまで「現在」のみに限られるからです。
このように物事には「自分の力で変えられるもの」と「自分の力では変えられないもの」の2つの側面があることを知ることで、余計なことに悩む必要はなくなり、自分が持てる力を『今やるべきこと』に集中させることができるのです。
WBA世界ミドル級王者・村田諒太選手もニーバーの祈りを学んでいた
世間を騒がせた「疑惑の判定」による判定負けから約5ヶ月、王者アッサン・エンダムとの再戦で見事TKO勝利を果たし、2017年10月、村田諒太選手がミドル級世界タイトルを獲得しました。
(画像引用:https://thepage.jp/detail/20170521-00000001-wordleafs)
そして、村田諒太選手も、この記事の冒頭で紹介した「ニーバーの祈り」を座右の銘とし、その考えをボクシングに役立てているそうです。
アッサン・エンダムとの初対戦の前に受けた取材の中でも村田選手はこのように語っていました。
取材の最中にそらんじたのは神学者・ニーバーの言葉。
「彼は『ニーバーの祈り』の中で『神よ、変えることのできるものを変えるだけの勇気を我らに与えたまえ。
変えることのできないものを受け入れる冷静さを与えたまえ。
そして、その二つを見極める知恵を下さい』と説いている。
アドラーの『課題の分離』も同じ。
結局、今自分に何ができるか。
今できることをやればいいと解釈している」
いきなりニーバーの祈りを暗唱しはじめるボクサーなんて珍しいですよね。笑
村田選手はかなりの読書家で普段から哲学書などもよく読んでいるそうです。
ただ、すでにお伝えしように、アッサン・エンダムとの1度目の対戦では、ボクシングファンのみならず誰もが到底納得できない「疑惑の判定」により、村田選手は判定負けを喫してしまいます。
試合後は控え室で悔し涙を流していたそうです。
それから数日、TBSの「情熱大陸」の取材班によるインタビューに答えていたのですが、判定負けに対して素直に「悔しい」と認めながらも、
「自分のほうが弱かったということはない。ただ、負けは負けだと思うんです」
と村田選手は語っていました。
そして、この発言にもニーバーの祈りの考えが生かされていると僕は感じます。
スポーツでは「ルール」は絶対です。
いくら周りが「村田選手のほうが良いボクシングをしていたよ」と言おうが、自分でも試合に勝ったという自負があろうが、判定は判定として受け入れなければならないわけです。
不平不満を並べ立てれば判定が覆って、自分の腰にチャンピオンベルトがいつのまにか巻かれているなんてことは起きませんから。
ただ、この判定決着は世界的にも物議を醸し、その結果、WBA会長が「再戦」を指示。
アッサン・エンダム勝利と採点したジャッジは「6か月間の資格停止処分」が下されることとなったのです。
そして、因縁の再戦を迎える前日、村田選手は報道陣の囲み取材に応じました。
その中で「前回の試合から上澄みを感じる部分は?」との問いかけに、村田選手は次のように返答しています。
それはないですね、正直。このパンチが上手くなったんです。
これが凄いんですっていうのはないですけど、ただ努力はしました。
今の段階でああしておけばよかった、ああすればよかったというのはない努力はしてきたので、それがいい形となるのか。
それがどうなるかはリングの上でしかわからない。
結果は神のみぞ知る。今僕はそう考えています。
前回の試合の「判定負け」を一転して「勝利」に変えることはできないし、再戦した結果もどうなるかはわからない。
でも、悔いを残さず全力でトレーニングを重ねることはできる。
まさに「自分の力で変えられるもの」と「自分の力では変えられないもの」を区別し、現状を正しく認識している好例だと思います。
その再戦の結果、見事リベンジを果たしたのはすでにお伝えした通り。
もし村田選手が「自分の力では変えられないもの」に囚われていたら、彼がチャンピオンベルトを巻き「男泣き」をしている光景を僕らは見ることはなかったかもしれません。
(画像引用:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171022-00000141-dal-fight.view-000)
今回のまとめ
物事には「自分の力で変えられるもの」と「自分の力では変えられないもの」という2つの側面があります。
その中で僕らは「自分の力では変えられないもの」について悩んだり恐れたりすることで貴重な時間と労力を浪費してしまいがちです。
これからは「自分の力で変えられるもの」に全力を傾けましょう、村田諒太選手がお手本を見せてくれたように。
ネットビジネスに取り組む方の中には「やる気が出ない」とか「モチベーションが続かない」といったところで悩む方が本当に多いです。
ですが、そういった「物事に取り組む姿勢」というものは、間違いなく「自分の力で変えられるもの」の中にあります。
困難な事柄に対して「どう振る舞うのか」は全くもって「あなた次第」なのです。
自分の力で変えられるものは変える勇気を持ち、それに全力で取り組むことを心に決めれば、必ず目標は達成できるはずです。
偉そうに語ってきましたが、僕自身、楽な道へと逃げようとする「弱い自分」と毎日戦っています。
その都度、今回お話ししてきた内容を思い返し、自分をその都度奮い立たせているのです。
少しずつでも成長していけば良いんです。
これからも一緒に頑張っていきましょう!!
ren
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